◆Igo 地合計算をしてください
以下の図の地合いと場所ごとの一手の価値を計算してください。
当然ながら未確定の部分を含めます。
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※コミは6目半、この時点でのアゲハマはなしとします。
◆Igo 一手の価値を考える
地合計算をしたら次は一手の価値を計算します。
前図で確定した現時点の地合と一手打たれた後の変化量が一手の価値となります。
地合い計算
黒23目 + 3分の1目 vs
白12.5目 + 3分の1目 + コミ6.5目
黒が各所を打った場合 | 白が各所を打った場合 |
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※黒23目と3分の1目に対し、白はコミ入れて19目と3分の1目、
黒が4目リードしている状況です。
◆Igo 一手の価値の計算
かなり大雑把ですが、変化量を計算すると以下のようになります。
計算の基礎となる地合と一手の価値 | 黒が各所を打った場合 | 白が各所を打った場合 |
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右下(盤上1〜4)盤上最大3.5目の手 | 黒4目→6目、白5/2目→1目、7/2目の手 | 黒4目→2目、白5/2目→アゲ石含め4目、7/2目の手 |
左辺(盤上5〜6)1.5目の手 | 黒3/2目→3目、3/2目の手 | 黒3/2目→0目、3/2目の手 |
下辺(盤上7〜8)1目の手 | 黒2目→3目、1目の手 | 黒2目→1目、1目の手 |
左下(盤上9〜10)1目の手
左辺(盤上11〜12)1目の手 | 黒1目→アゲ石含め2目、1目の手 | 黒1目→0目、1目の手 |
左上(盤上13〜14)1目の手
※13取られ | 黒1目→1目(アゲ石黒2-白1=黒1)
白14により価値変動なし、
白が14と打ってくるかは状況によります。 | 黒1目→0目、1目の手 |
左辺(盤上15〜16)0.5目の手 | 黒1/2目→1目、1/2目の手 | 黒1/2目→0目、1/2目の手 |
残り 3分の1目の手が2箇所 | 2箇所あるので双方打ち合う形です。 |
一手の価値は出入り計算の半分となります。
先手ヨセや逆ヨセの場合、この限りではありません。
◆Igo 未確定の地合計算をわかりやすく解説
一手の価値を変化量と表現しましたが、どのように計算するのか、前図では判りにくいと思います。
わかりやすいよう、簡易的な図を用いて説明していきます。
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※今回の図は前図に比べ、かなりシンプルです。
この図の
左上と右上、どちらの地が大きいでしょうか?
左上
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右上
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左上は、黒から打つと黒12目、白から打つと双方0目の地となります。
右上は、黒6目で確定しています。
答えを言ってしまうと、
左上と右上は同価値です。
理由としては、左上の未確定状況は、黒6目で確定しているためです(12+0)÷2=6
下辺を見てもらえば地合い計算の理由が判ると思います
左下、右下が同じ形で、どちらかが黒12目、どちらかが黒0目となります。
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このため、未確定に見えますが、下辺は黒6目の地が2か所あるという状況で黒12目と計算します。
◆Igo 一手の価値は出入り計算の半分
ポン抜き30目、亀の甲60目など、囲碁では手の価値が評価されますが、
それが一手の価値なのか、全体での価値なのかといった点は、あまり触れられません。
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この図において、黒が左上、左下、右下の3か所を打った場合、36目の黒地が出来ます。
しかしながら、この場合の
黒の打った手の価値は36目ではありません。
前述したように、
左上、左下、右下はそれぞれ黒6目の場所です。
つまるところ、
最初から黒18目あった場所ということです。
黒18目あった場所が黒36目になった訳ですから、黒の打った手の価値は36−18=18目となる訳です。
黒は3手かけていますから、一手の価値は18÷3=6目。
出入り計算のちょうど半分となります。
黒は、白石を多く取って気分がいいですが、手の価値としてはこんなものなのです。
ヨセなら大きいですが、序中盤にこのような手を打つと、効率が物凄く悪いです(たった6目の手)
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囲碁戦記