◆Igo 一色碁は思ったほど難しくない
ヒカルの碁において
難しいと言われるのは目隠し碁であり、一色碁ではありません。
19路の場合、ちょっと厳しいですが、ヨセまで打つことは不可能ではありません。
事実、私程度の腕前でも19路で終局まで打つことは可能でした。
一色碁自体は、ヘボアマでも最後まで打ち切れる難易度の模様です。
※youtubeにおいて、アマ7段vsアマ8段の19路一色碁対決動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=7WqEvyL3CDo&t=8s
※ニコニコ動画において、9級が19路で一色碁を打ち切っています。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm29638357
※COSUMI一色碁、コンピューター相手で、手軽に一色碁を打てるみたいです。
http://www.cosumi.net/onecolor.html
※一色碁は、囲碁のジャンルの1つ。
一色碁は強くなるための、トレーニング手法の1つですが、かなりマイナー。
一見すると敷居が高そうだし、わざわざ一色碁で実力アップしようって人は少ないんでしょうね。
◆Igo 一色碁が打てる理由
例えば、以下のような盤面図、どの石が黒でどの石が白か判別できますよね。

実際に、対局しているのを見ずとも、
布石段階では、形からどこに黒と白が打っているのか簡単に判ります。
また、定石進行の場合や、定石からの派生形が出来た場合、
黒石と白石の判別は、容易です。
どこに打ったか覚えておくというよりも、
形を見ただけで黒白の判別が出来てしまう。
これが、一色碁が打てる理由です。
多少形を知っていれば、
一色碁は、アマレベルでも十分に打つことが可能です。
※アマレベルの場合、全力での潰し合いか、思いっきり簡明に打つと最後まで打ちやすいです。
切り違い、攻め合いを多く含む場合は記憶力が必要。
攻め合いをやり合っているときは普通に打てていても、
数十手後、完全に覚えていられるとは限らない。
一段落、別のところでの攻防などをした後、あらためて見てみると団子石のどこがどうだったか・・・
記憶が曖昧で「頭痛が痛い」という状態になることがあります。
※点や線の黒白判別はつくが、団子の中で混じり合っている黒と白の内訳がごっちゃ・・・、
19路の一色碁で、盤面勝負になってくるとかなりきつい。
このあたりは、トレーニングを積んでカバー。
一色碁を打てる人はどれ位いるのか?
形の判別できるだけで、序中盤は余裕、低段者でもそこそこ行けちゃうでしょうね。
5段以上(タイゼム換算)の
高段者なら、ほぼ全員打てるのではないでしょうか?
級位者レベルでも、自分が打った碁って最初から並べなおせたりとかするものでしょう。
並べなおせる能力があれば、一色碁も当然打てる筈なんです。
頭がこんがらかったりするのは、単純に一色碁に慣れていないだけ、
トレーニングすることで、このあたりは解消される筈です。
囲碁ではありませんが、将棋においても「ついたて将棋」という半無石のようなゲームがあり、
http://wars.fm/tsuitateで、結構な人が指しているようです。
※そもそも、並べなおしが出来なければ、まともに検討することすら出来ない。
※中国のアマ6段が目隠し碁の5面打ちを披露。
やっぱり、出来る人は出来るんですね。
◆Igo 一色碁、無石碁、目隠し碁の差
この3つ(一色碁、無石碁、目隠し碁)は、同じように見えて、全くの別物です。
言うならば、
小学校の算数と大学の数学程度の難易度差があります。
ヒカルの碁で
目隠し碁がプロでも難しいと言われるのからも判ると思いますが、
19路の一色碁をヨセまでちゃんと打つよりも、9路の目隠し碁をする方が圧倒的に難しいです。
難易度的には、こんな感じ
19路目隠し>13路目隠し≧19路無石>9路目隠し≧13路無石>9路無石≧19路一色碁
※13路と9路の一色碁は簡単すぎるので、難易度とかいう次元ではないです。
プロでしたら、19路の一色碁程度、あくびしながらでも打てるでしょう。
◆Igo ヒカルの碁における記述
ヒカルが倉田と打った一色碁と塔矢の目隠し碁を混同している情報があまりに多い。
情報がこんがらかって変な解釈をしている人もいるので、まとめておきます。
3巻:盤面が広いから目隠し碁はプロでも難しい。
14巻:一色碁回、意外と見えるものでしょ、形でアタマに入れるんですよ
16巻:和谷「16の四 星、言えっ、2手目を!」
ヒカルの碁ですと、
難しいと言われているのは目隠し碁であり、
一色碁については、周りのモブ(引き立て役)がついていけなくなる描写しかない。
漫画で倉田が、ヒカルは一色碁はじめて打つんじゃないか!
と驚いているようなシーンが描写されていますが、この反応はやりすぎ。
ある程度の腕(アマ高段もいらない)があれば、
初めてでも一色碁は打ちきれてしまったりするものです。
◆Igo 一色碁がトレーニングになる理由
棋力アップのために、一色碁を打つ理由の1つとして、読む力を高めるという効果が挙げられます。
一色碁は、普通の碁に比べて頭の中で考えさせられるものです。
頭の中の碁盤でちゃんと読まずに打つと、記憶が繋がらなくなっちゃったりしますからね。
結果、
ヨミの練習と手拍子しない癖、部分部分の形を覚える。
こういった力が養われていくのです。
もし、序中盤において、一色碁を打つのが無理、とてもじゃないが判らないということであれば、
それは記憶力の問題ではなく、単純に
形に弱いことが原因です。
定石のほか、愚形、石の形といった点において、勉強する必要があります。
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